■歯を抜くときの痛さ
大人の矯正歯科治療は、固まったあごの中で矯正を行わなければなりませんので、正しい歯並びを作るために抜歯が必要となる場合が多々あります。抜歯自体は、麻酔もありますし、麻酔のさらに前に局部に麻酔薬を塗布することで、注射の痛みを和らげる処置もなされています。

大人の抜歯の場合、ドライソケットといって、治癒不全を起こして痛みが出る恐れもあります。親知らずを抜いたりしたときなどに治りが悪かった経験のある人は、ドクターに報告しておきましょう。

■歯間を押し広げるときの痛さ
矯正装置をはめて矯正歯科治療を始める前に、奥歯の間に「セパレーションリング」といわれるゴムの輪っかを入れて歯間を押し広げる段階があります。このときに歯が痛む人が多いようです。特に食事など歯と歯がぶつかるときに多いといわれています。

■矯正装置を入れるときの痛さ
実際に矯正装置を入れるときにも痛みはあります。装置を歯にくっつけるときの痛みはありませんが、はじめのうちは、歯が浮いたような違和感を感じるでしょう。これだけでは痛いというよりわずらわしいという感覚かもしれませんが、口が慣れなくて頬の内側をかんでしまったり、当たって傷がつき、口内炎ができてしまうことも考えられます。

また、ワイヤーを入れたとき、個人差がありますが、治療の数時間後から痛みを感じる人もいます。さらに、歯と歯をかみあわせたときに頭に瞬間的な痛みが生じる場合がありますが、これらの痛みは数日で治まります。

■装置をはずすときの痛さ
矯正歯科治療が終わっても、接着剤などでつけた装置をはずすときに最後の痛みがあるかもしれません。